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2013-07

「続・ジューク的景観 (The Beat Goes On)」

  • 2013-07-03 (水)
  • NEWS

Too Much On My Mind #8

 いい事が続くものだ。
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 今度はまぎれも無く市内からの常連さんのK氏が、お宝を放出してくれた。LPとCDで約10枚ほどと数は少なめだが、ヒット率9割で、少数精鋭。ここは4枚のLPだけ紹介してみる。これまたジューク的景観!!
 
 左上から、マンフレッド・マンのアメリカでのファースト。フィーチャーされている「ドゥー・ワ・ディ・ディ(Do Wah Diddy Diddy」が1964年に大西洋の両側(アメリカとカナダ、イギリスとヨーロッパの事、つまり欧米の事をこう言う)で大ヒット。オリジナルはエキサイターズ<EXCITERS>で、マンフレッド・マンの演奏はポップだが、マラカスも効果的なリズムのこなし方が最高で、リードのポール・ジョーンズ<PAUL JONES> のクサい歌い方がいい味を出している。
 他の曲は当時のブリティッシュ・ビート勢と同じように、ブルースやR&Bを取り上げているが、ストーンズやアニマルズなどに較べると、軽い。軽薄といってもいい。ポール・ジョーンズは終生、ブルースやR&Bを愛し、1980年代に1960年代のバンド仲間たちと、その名もズバリの「ブルース・バンド」を結成し、老練だが、どこかにやはり「軽さ」を感じるブルースを聞かせてくれた。憎めないのだ。このアルバムは、まあそういった傾向の先駆けでもある。これはUNITED ARTISTS系のASCOTから出たオリジナル盤。

 次はトニー・ジョー・ホワイトのMONUMENTのオリジナル盤で1969年のセカンド。エルヴィス・プレスリーで有名になった「ポーク・サラダ・アニー (Polk Salad Annie)」は入ってないが、同じ自作の名曲「レイニー・ナイト・イン・ジョージア (Rainy Night In Georgia)」があり、他には骨太いごつごつしたのやら、まさに代名詞の「南部男の哀愁」(c. Kinky Koh)を感じさせる佳曲が続き、単独盤としても楽しめる。CDは入手しやすいが、LPはなかなか無い。したがって、ジュークでも値が張る。トニー・ジョーは近年まで、寡作ながら割とコンスタントにアルバムを出し続けていて、そのどれもが、ぶっきらぼうで、ファンキー。
 
 3枚目のカーサル・フライヤーズのは入手難なパブ・ロックの一枚(オリジナルUK盤)と言えるのだが、内容は今ひとつパッとしない。(そういう第一印象だったから、その後聞いていない)カーサルズといえば、ライヴ盤『FIVE LIVE KURSAALS』(1977)が私にとっては一番。カーサル(Kursaal)いう名はDR.フィールグッドの故郷でもあるサウスエンド(ロンドンの東方)の有名な遊園地から取った。日本でのパブ・ロックに関する唯一の本といっていい『パブ・ロック革命 (NO SLEEP TILL CANVEY ISLAND)』を書いたウィル・バーチ<WILL BIRCH>がいたと言った方がいいだろう。
 私もこの地に一度足を踏み入れた事があるが、福岡というローカルなたとえでいうと、規模や距離感は別として、福岡がロンドンとするなら、サウスエンドは折尾、キャンヴェイ・アイランドは若松といったイメージ。(分かるかな?)私はバスでのこのこと出かけた。

 しんがりは、われらがウィルコ・ジョンソンのトリオによる自己名義のバンドでの『BARBED WIRE BLUES』(ちなみにbarbed wireとは有刺鉄線のこと)。多くのアルバムを出した1980年代を締めくくる1988年の作品。1990年代ぐらいまではLPもよく見かけたが、今はCDこそあれ、LPはなかなかお目にかからなくなった。この時代のアルバムは、ウイルコの炸裂するマシンガン・ギターに何ら変わりはないが、スタジオ盤は、意外とオリジナル曲が多い。ウイルコは武骨だが、優れたソングライターでもあるのだ。
 ご存知のようにウィルコ・ジョンソンはガンを患い、余命幾ばくも無いと告げられているが、あえて、医学的な対処は受けず、余命を可能な限り音楽活動に捧げたいという。その日々が長く続く事を祈らずにいられない。
 衝撃のDR.フィールグッドのデビューに始まり、ソリッド・センダーズ<SOLID SENDERS>、そして盟友ノーマン・ワット・ロイ<NORMAN WATT-ROY>(b.)とともにトリオで活動し、多くのアルバムを残し、精力的なライヴを繰り広げたウィルコ・ジョンソンをわれわれは忘れる事は無い!!

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「ジューク的景観 (Out Of Sight)」

  • 2013-07-02 (火)
  • NEWS

Too Much On My Mind #7
 
 またしても小躍りしたくなるような状況が。欣喜雀躍(Kinky-Jack-Yak ?)。
 
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 とある一日、昔よくジューク・レコードに来ていて、関東に転勤してしまったH氏が来店した。「里帰り?」「いや、戻ってきました」「へえ、それはそれは」すると氏は大きなリュックを降ろしながら言った。「CD持ってきました。買い取りを」と。
 そこからが驚き。音楽に詳しい人はきっと驚くだろうこの内容。何と言う眺めのよさ。ジュークが得意とする範囲ばかり。持ち込まれた約50枚のCDのヒット率は9割以上。これぞジューク的景観!!
 
 氏はジャンルという言葉に関係なく、興味がある好きな音楽を集めてきたのだろうけど、レコード屋としてはジャンルの広がりは嬉しい限り。左上から順に、カントリー、フォーク、ロック、ディラン、ブルース、ジャズ、新旧のソウル、ファンク、ブラジル、レゲエ、イスラム、セネガル(アフリカ)と、全方位、視界良好!痒い所のに手が届くとはこのこと。こういうのが各所に配されると、それぞれに華をそえる。
 
 ジュークのお客さんは、どちらかというと、マニアックな人が多く、あるこだわったジャンルを深く掘り下げる人が多いように思える。ビートルズならビートルズばかり、ブルースならブルースばかりと。一点集中すればするほど、ネットの検索は威力を発揮する。かなりの確率で、希望のものを探せる。わたしも徹底したくなる方だから、その気持ちは分かるが、音楽はもっと多様で、奥が深い。世の中には聞くべき音楽がいろいろとあり、知れば知るほど、音楽は楽しみを与えてくれるものだから、いろんなものを聴いて欲しいと、私は願う。
 
 例えば、ジューク・レコードような必ずしもネットに対応してない、しきれてないレコード店は他にも多いはずだ。自身の事だけいえば、ジュークでは写真にあるこれらのCDは店頭にしかない、求めたいなら店に。別に高飛車に言っているのではない。それぞれの店が保有しているアイテムは、ネットではカヴァーしきれてない、つまりはネットは万能じゃ無いという事。既存のどの店にも、そこにしかないアイテム、掘られてない鉱脈がある。だから現場は面白い。

 売る場合も、得意分野を持つ店の方が有利なはずだ。ジュークだとブルース、ソウル、60年代のロック&ポップ、ブラジルなどはもちろん、ほぼ全ジャンルに、好内容のものは高査定だという自信がある(クラシック、最近のJポップは対象外)。それは全国にチェーン店があるような大型店やネットでの薄利多売方式(?)の店には負けない。

 今回のH氏の放出は、ブログを読んでくれたようで、ジュークの窮状に反応していただいたものと思ってます。本当に有り難いです。

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